更に考察
マナーと言う点で考えますと、呼吸器が弱い人もいますから、他人の前ではできるだけタバコを吸わないこと。そして、赤ちゃん、子どもにどの程度影響があるかデータとして不明なので、リスク回避を大人が配慮すること。タバコは吸い過ぎるとCOPD(閉塞性肺疾患)になる危険性が増大するので、程度を考えること、などが挙げられるでしょう。
これらは当然と言えば当然です。お酒だって「飲んで絡まない」、「飲んだら車は運転しない」、「未成年に飲ませない」などは常識で、過度に飲んでアルコール依存症になるなどは論外です。ちなみに武田教授は決して読者にタバコを吸うことを勧めてはいません。あくまでも数値などを根拠に事実を説明しているのです。
前項で触れた、ストレス解消に役立てば免疫も強化されます。身体の健康状態を維持するために絶対必要なのが免疫です。免疫機能がしっかりと働いていなければ病気になりやすくなります。風邪をひきやすくなりますし、がんになってしまうようなこともあります。免疫は健康ということ以前に生命を守るために必須の存在です。
免疫は、全身をくまなくパトロールし、それぞれの部位の不具合を探し、何か問題があったら対処しようとしてくれます。何も問題がなければ、免疫システムによって健康は維持されるというわけです。
表題に戻りますが、「タバコを吸って癌の免疫を作ろう」というのは極端かもしれませんが、マナーを考え、適量をたしなむことで免疫強化に役立っているのは確かなようです。煙草を吸う人も吸わない人も、気分良くいられるような社会であるといいですね。